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教え方が下手な上司にイライラしたときの対処法|教わる側から引き出す5つの聞き方

仕事効率化

「見れば分かるでしょ」

「前にも言ったよね」

「なんとなく、いい感じにしておいて」

教え方が下手な上司にこう言われて、イライラした経験がある人は多いと思います。説明が飛ぶ。聞くと不機嫌になる。言われた通りにやったら「そうじゃない」と返ってくる。

僕は40代で未経験のままコンサル業界に入りました。年齢だけは上なのに、仕事は何も分からない。完全に教わる側でした。

そのとき気づいたのは、上司の教え方は変えられないけれど、自分の聞き方は変えられるということです。この記事では、教え方が下手な上司から必要なことを引き出す方法を書きます。

教え方が下手な上司の特徴

まず、相手がなぜそうなっているのかを知っておくと、イライラが少し減ります。

教え方が下手な上司には、だいたい次の特徴があります。

  • 説明が途中から始まる:前提を飛ばして、いきなり結論や細部の話になる
  • 「感覚」で話す:「バランスが悪い」「なんか違う」など、再現できない言葉で指示する
  • 聞くと不機嫌になる:同じことを二度聞かれるのを嫌がる
  • やって見せない:口頭で済ませて、手本を見せない
  • 完成形を伝えない:何をもって終わりなのかが分からないまま渡す

悪意ではなく、構造の問題

ここが大事なところです。

こうした上司の多くは、意地悪をしているのではありません。仕事ができる人ほど、自分の手順を意識していないんです。見た瞬間に判断しているので、その間の過程を言葉にできない。

そして、できない状態を想像できない。自分にとって当たり前のことが、相手にとってなぜ難しいのかが分からない。だから説明が飛びます。

このあたりは教える側の目線で教えるのが下手な人ほど、仕事ができる理由に書きました。

つまり、上司は「ちゃんと説明した」と思っていることが多い。ここを知っているだけで、受け取り方が変わります。

イライラの正体は「何が分からないか分からない」こと

教え方が下手な上司にイライラするとき、本当に困っているのは説明の下手さそのものではありません。

自分が何を分かっていないのか、自分でも言えない状態に置かれていることです。

だから「何か分からないところある?」と聞かれても答えられない。とりあえず「大丈夫です」と言ってしまう。そして作業を始めてから詰まり、聞きに行くと「さっき聞いたよね」と言われる。

この悪循環を止めるには、質問の中身を、自分の側で組み立てるしかありません。

教わる側から引き出す5つの聞き方

僕が教わる側だったときにやって、効いたものを5つ書きます。

1. 「どうやるか」ではなく「何を優先するか」を聞く

手順は、資料や過去の例を探せば出てくることが多いです。

探しても出てこないのは、判断の基準のほうです。

「この資料、何を一番伝えたいですか」「迷ったら、早さと正確さのどちらを取りますか」

こう聞くと、感覚で話す上司でも答えやすくなります。手順を言葉にするのは苦手でも、何を大事にしているかは言えるからです。

2. 完成形を先に見せてもらう

「前に誰かが作った、これに近いものはありますか」

教え方が下手な上司ほど、ゴールを言葉で伝えるのが苦手です。でも過去の完成品を見せるのは簡単です。

完成形が手元にあれば、細かい説明がなくても逆算できます。上司の「なんか違う」も減ります。

3. 横で一度、やって見せてもらう

説明が苦手な人には、口で説明させるより手を動かしてもらうほうが早いです。

「一度だけ、横で見せてもらえますか。次から自分でやります」

ここで大事なのは「次から自分でやります」まで言うこと。上司は何度も同じことを聞かれるのを嫌がります。一回で終わると分かれば、引き受けてもらいやすくなります。

見ている間に、自分が詰まりそうなところだけメモして、その場で質問します。

4. 聞いたことを、自分の言葉で言い直す

「つまり、○○を優先して、△△は後回しでいい、ということですね」

説明を聞いたら、要点を言い直して確認します。

伝えたことと伝わったことは、違います。上司は伝えたつもり、自分は分かったつもり。このズレが、あとで「そうじゃない」になって返ってきます。

言い直せば、ズレはその場で見つかります。言い直せなければ、そこがまだ分かっていない場所です。

5. 質問はまとめて、時間をもらう

教え方が下手な上司は、たいてい忙しい人でもあります。思いつくたびに聞きに行くと、そのたびに上司の作業が止まって、機嫌が悪くなります。

「15分だけ、まとめて聞かせてください」

質問を3つ4つ溜めてから、時間をもらって一度に聞く。上司にとっても、細切れに割り込まれるよりずっと楽です。

僕はこれで、聞きに行くたびの気まずさがかなり減りました。

それでも教えてもらえないときは

5つ試しても状況が変わらないこともあります。そのときは、上司から教わることにこだわらなくていいです。

教わる相手を上司1人に絞らない。隣の先輩、同じ仕事をしている他部署の人、過去の資料。仕事のやり方は、上司以外からも学べます。

聞いたことと、やったことを記録しておく。「言われた通りにやったのに違うと言われた」が続くなら、記録が自分を守ります。

それでも改善しないなら、相談先を変える。上司のさらに上や人事に相談するのは、告げ口ではありません。教育がうまく回っていないのは、組織の問題でもあるからです。

教え方が下手な上司の下で無理に耐え続ける必要はありません。ただ、相談の前に「自分の聞き方でできることはやった」と言える状態にしておくと、話が通りやすくなります。

まとめ

教え方が下手な上司の多くは、悪意ではなく、自分の手順を意識していないだけ。

イライラの正体は、自分が何を分かっていないのか言えない状態に置かれていること。

だから質問の中身を自分の側で組み立てる。

優先順位を聞く、完成形を見せてもらう、一度やって見せてもらう、言い直して確認する、質問はまとめて聞く。

上司の教え方は変えられない。でも、自分の聞き方は今日から変えられます。

次に上司に何かを頼まれたとき、最初の一言を「何を優先しますか」にしてみてください。

尾田研

尾田研(おだけん)。IT業界で20年以上を過ごし、40代・未経験からITコンサルタントへ転職。これまでに5回の転職を経験しています。PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)保有、Kindle著者として4冊を刊行。「最小の努力で、最大の成果を。」を軸に、40代のキャリアと仕事の進め方について、実際に自分がやったことだけを書いています。

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